「魔術師」のカードにおける数秘・図像を含めた意味と解釈

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魔術師のカードの概要

このカードに描かれている魔術師の前には机があります。

この机は、自分の作業場・活動範囲を表しています。

その範囲の中で、魔術師は何かを始めようとしているのです。

その「何か」は、彼が創り出したものではなく、どこかから持ち込んだもの。

とはいえ、その場では目新しい。

持ち込んだだけなので、何をやるのかなどの方向性は決まっていません。

これから様々な試行錯誤を始めようとしているのです。

魔術師のカードは、これから何か新しいことを始める、そんな意味を象徴するカードと言えるでしょう。


正位置
始める、実行する、実行力、口だけ差し挟む、方針が決まる。

逆位置
優柔不断で決められない。状況に振り回される。説得力がない。

魔術師のカードに割り当てられた数字の解釈

魔術師に割り当てられている数字は「1」で、始まり、創始、新しさを表す数字です。

ただし、それはオリジナルというわけではなく、源流があってどこかから持ち込まれたものを表しています。

あくまで魔術師のいる世界では、「新しい」という意味です。

愚者に割り当てられていた数字の0(ゼロ)は、囲い(場所)を表していました。

魔術師のカードでは、この囲いの中で何かを始める、ということなのです。

数秘術の考え方では、1は奇数のため、外に向かっての働きかけが強い傾向があります。
個人で何かスタートを切る、そんな意味合いを持ちます。

魔術師のカード:図像の解釈

カードには様々な絵柄が描かれています。絵柄が置かれている位置によってメッセージを伝えていると考えられています。

図像の解釈
魔術師

左手に持っている棒:
アイデアに優れ、固定概念に支配されていないことを表しています。
通路という意味があります。

両腕の肘:
対社会的な主張と野心が強いことを示しています。

魔術師の目線:
自分のもくろみの成功にのみ関心を向けています。
身体は右向き、顔は左向きのため、本音と建前を使い分けています。

右手の玉:
持ち場において、まとまった形にすることを指しています。

3本足のテーブル:
テーブルは大地や環境、テーマを表し、無意識で手薄なところを環境に占有されて身動きが取れません。
つまり、自分が関わる環境から逃げることができないことを表現しています。

帽子:
天と自分を分ける仕切りで頭の保護。つまり、フィルターです。
受け取るものを取捨選択しているのかもしれません。

また、帽子自体が♾️のマークのように見えます。
♾️は右回りのものが途中から左回りに変わるので転換を表します。価値観を大逆転させるということを表しています。

ただ、魔術師における♾️は中途半端であるため、方向転換するというよりは、ある方向に進み始めているという意味に近いかもしれないです。

♾️は、のカードでも使われていますが、そちらは完全な♾️となっています。


参考文献:


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