こんなご相談をいただきました。
(相談者様より、投稿の許可をいただいています。)
お話を伺ってみると、以下のような状況とのことでした。
- 相手の話を聞いてばかりの状況に陥る
- 何かの商品やサービスをよくセールスされる
これらのお話を聞きながら、疑問に思ったことがありました。
その疑問とは、「なぜ、途中から割り込んで言い返したりしないのだろうか?」です。
そして、その疑問を解く鍵となったのは、相談者T様が話してくださった幼少期の親御さんとの会話に出てきた言葉「人の言うことをよく聞きなさい」です。
この言葉、実は単純に、「人の言うことをよく聞きなさい」と言われていたから、人の言うことを聞くようになって、今の状況を作り出したというわけではないのです。
心理学における交流分析の考え方でご説明をすると、「人の言うことをよく聞きなさい」という言葉の裏には、相談者T様にとっては、もう一つ別のメッセージとして受け取られていた可能性があるのです。
それは、「口を出すな」というメッセージであり、親御さんがそれを意図せずとも、幼少期の相談者T様には「(相談者T様が)重要であるな」という禁止令のメッセージとして受け取られていたのではないかと考えられるのです。
自分のことを重要な存在だと感じられていなければ、自分の意見は軽いものとして自分を尊重しない自分の在り方を創り出してしまいます。
この解決策としては、自分の存在を価値あるものと自分に言い聞かせながら、自分の意見や考えをしっかりと周りに伝えていく練習を積むことが必要です。
伝えることに抵抗があるなかで、自分の意見を伝えるという練習は最初は大変かもしれませんが、少しずつで構わないので、前に進んでいただければと思っています。
周りの人に合わせてしまうことが多く、自分の意見をなかなか言えなくなってしまうんです。